新型コロナを相対化する試み
新型コロナウイルス感染症については、統計的に処理できるほどのレベルの数字はまだ出ていないから、読者各位、日頃マスメディアが報じるニュース等の数字から、本当に求める数字の像を類推ないし想像しながら、このささやかな文を読んでいただきたい。
日本の人口は今約1.3億で、1年の死者数は130万。すなわち、1年に死ぬ人の数は全人口の1%、百人に一人だ。1か月の死者数は10万強となる。3日で1万、1日に3000強だ。
新型コロナウイルス感染症による死者数も、その3000強の仲間入りをするわけだけど、果たしてその人数は?
日本人の死因のトップは、悪性新生物(がん)で、約28%、130万×28%=36万、1か月に3万で1日に1000だ。コロナによる死者数が1日に1000前後になれば、相当最強の疾病と言える。
死因の2位は心疾患(心筋梗塞)で15%、130万×15%=19,5万、1日の死者数はざっと500人強だ。
3位の死因は脳血管疾患(脳卒中)で全死因に占める率は8%、130万×8%=10.4万、1日の死者数は300弱だ。
あと、老衰や肺炎が7%台で4位5位を競っている。(老衰が最新データでは3位になったらしい)。
ここから先はまだちゃんと整備された数字が見つからず、マスコミのニュースからのうろ覚え情報だから、根本的に私が間違っている可能性もある。
・このウイルスへの接触者数に対する感染率は20%だ。80%は免疫力の高い健康強健な人なので、接触しても感染しない。ウイルス検査で陰性になる。
・さて、発病率==感染率と仮定すると、発病率は感染率と同じく100-80==20%だ。
・そして、発病した者の死亡率が1〜3%。これももちろん、いろんな説に基づく仮定。
日本人1.3億人が1年間で全員接触したとすると、感染者は2600万人。2600万の1〜3%が死亡するとすると、死者は26万〜78万。これは悪性新生物(36万)を超えることもある強力な死因となる。
1年間で全員接触はありえない、1年で全人口の1/3が接触すると仮定すると、死者数は9万から26万。心疾患や脳血管疾患なみだ。
というわけで新型コロナウイルス感染症はおとろしい病気ではあるけれども、これまでの強力な疾病と比べて極端にずば抜けて強力ではない。人混みを避ける、手洗いやうがいなど、注意は必要だけど、多くの人が、感染しないことや、自分の死因にはならないことを想定できる。その点、そのほかの死因上位の疾病と同じだ。
薬(特効薬)やワクチンは、あればありがたいが、がんも心筋梗塞も脳卒中も、なる人はなる。特効薬やワクチンはない。
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厚生労働省の3/29現在のデータ
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10555.html
では、
累積検査数28760
陽性者1693 == 6%
有症状者数1378 == 上に対し81%
死亡者52
これらは、上の私の文の仮定よりも勢力が少なめである。
3/30についてはこんなのがある; https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200330/k10012357091000.html
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2020年の4月3日の厚労省データには、東京都における感染者数増大の影響が大きく現れていて、
A: PCR検査実施…39446
B: 陽性者…2617≒7%=B/A
C: 有症状者…1838≒70%=C/B
D: 入院治療…2040(+224)
E: 退院…514(+9)
F: 死亡…63(+3)
となり、D, E, Fの(+...)は4月3日ぶんのみである。
ここで乱暴に1億3000万人を検査実施者数として上の計算を当てはめると、1日の死者数700となりがんと心筋梗塞の中間ぐらいの大病となる。特効薬もワクチンもない現状では、やはりたいへんおとろしい病気である。
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