未だにメジャーな話題にならないこと
今度の武漢周辺だって、あるいは遡ってHIVやエボラ等の疾病発生地だって、そこは、これまで何千年何万年と、人間と自然がある意味調和して、ふつうに生活していた場所でしょう。「そこに突然現れる」ということが、未だに、国連などのレベルでメジャーな問題にならない。かつて私が書いてからでも10年以上経つ。
私自身とその周辺は現状ではウィルス台風の被害地になっていないけど、近いうちにふつうの「新病」になってしまい、どこで何人感染者/発病者が出たなんて情報は、正確な収集も発表も不可能になるだろう。多すぎて、そして広すぎて。そしてありがたいことに、おそらくそこらの町医者でも標準的に診療可能な疾病になってしまうだろう。
そうなってもらわないと困るけれども、このところ乱発する物理的な自然災害は地球温暖化という原因に結びつけやすく、対策も分かりやすいけど、今までなかった、初めて急に現れた生物学的災害は、一般的な話題になりにくい。
そしてまた、いくつかの限られた国を悪者扱いすることになりそうだ。
しかし、しょせん人間も生き物として自然の一部であり、しかも比較的弱い方だから、他の生物やまわりの生態系との「棲み分け」を、あらためて、非常に真剣に考えるべきだ。
それをしないと、これまでそこにいなかった、まったく新しいウィルス(等)による疾病は、これからも次々と登場するだろう。乱開発等により、自然の、これまでアンタッチャブルだったところにも、ずかずかとタッチし、ときには破壊している歴史的現代だから。
金(貨幣)という強迫が人類を支配しているかぎりは、自然破壊や乱開発は止まる動機がない。そう、この巨大な強迫の軽減や治癒も、そのうちメジャーな話題にならないと、いよいよやばいかもしれない。
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