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2017年5月21日 (日)

機械翻訳と人間翻訳

12世紀か13世紀に建てられて、今は地域社会の公民館のように利用されている、ロンドン西部郊外の教会St Mary's Perivaleに関する英語Wikipediaの記述の一節に、こんな文がある:

The church is built of rag-stone and flint, and its tower is unusual, being clad in white weatherboarding.

これをGoogle翻訳は、こんな日本語に訳す:

教会はぼろ石とフリントで建てられていて、その塔は白い天気予報で覆われていて珍しいです。

ちなみにMicrosoft Bingの翻訳は、こう訳す:

教会はぼろ石とフリントの構築され、その塔は、白い雨戸に覆われて、珍しいです。

人間(私)が、あちこち調べて苦労しながら訳すと、こうなる:

この教会は砂岩と燧石(すいせき)で作られていて、塔は白い下見板で覆われていて珍しい。

今回私が初めて知った日本語(建築専門用語)は「下見板」だ。「下見張り」とも言うらしい。これは、横方向に張った板の下(下辺)が見えるから下見と言うらしいけど、私たちふつうの日本人が「羽目板(はめいた)」と呼んでるものと同じだ(下図)。

Images_2

だから上の「塔は白い下見板で覆われていて」は「塔は白い羽目板張りで」でもよいだろう。

翻訳は、人間がやっても永遠に難しい作業だから、コンピューター技術にとってはなおさらだ。でも機械翻訳は、日常的なありふれた短い文なら、だいたい役に立つね。今回は、建築の専門語が多すぎたのだ。


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コメント

スマホの音声翻訳も実は変なことをしているのかもしれません。
当人には分からないままに。

投稿: 南 | 2017年5月22日 (月) 07時00分

@南
自分にチェック能力のない言語に関しては、使わない方がよいでしょうね。その人自身の、ヘタクソなコミュニケーション努力の方が、ずっとましです。

投稿: iwatani | 2017年5月22日 (月) 07時39分

建築専門用語で思い出しましたが、「蟻継ぎ」という建築用語があり、これは英語だと"dovetail joint"(または単に"dovetail")に相当するようです。継目の出っ張りの形を「蟻(の頭?)」と見立てたのが前者の語の由来、「鳩の尾」と見立てたのが後者の語の由来みたいです。この画像を見る限り、どっちかといえば「蟻」よりは「鳩の尾」に近い気がしますが。

で、戯れにある有名な歌詞の一節"trying to make a dovetail joint"をBing翻訳にかけてみたところ、驚くべきことに「蟻の関節を作るとして」と出力されました。どうやら"dovetail"に相当する建築用語の「蟻継ぎ」から、「蟻」だけを抽出してしまったらしいです。一方、Google翻訳だと「ダブテールジョイントを作ろうとする」となり、面白くも何ともないです。

なお、"dovetail joint"には「(吸い口を鳩の尾状に平たくした)紙巻きのマリファナ煙草」という意味もありまして(ていうか私は長い間そっちの意味しか知らなかったのですがw)、こちらの辞書には、そっちの方の意味もちゃんと載っており、ご丁寧にこの歌詞が用例として引用されておりました。

こと翻訳に関しては、多くの人が様々なソースを簡単に参照できるようになり、ある人が行った翻訳に対して誰もがその勘違いや誤り(もしあれば)を指摘できるようになることで、双方向の切磋琢磨を通じて翻訳の質が格段に高まる(可能性がある)という意味で、インターネットの時代になって本当に良かったと思います。

投稿: kawabata | 2017年5月22日 (月) 12時44分

「こちらの辞書」は余計だった。"trying to make a dovetail joint yeah" どっかで聞いたことのある歌詞だと思い、記憶の谷間を走り抜けていたのだった。「ああそうだ、Happiness Is A Warm Gunやったかなー、んーん、いやまてよー」と思いっきり、アハ体操状態を楽しんでいたのだった。でたでたLooking Through A Glass Onion. そうこれだ、間違いない、これこれ、と一人悦に入っていたのに。中2の頃のビートルズは聞くものではなく、一緒に歌い踊る音楽だったのだ。あーーあの頃が懐かしい。

投稿: n,s | 2017年5月22日 (月) 20時05分

鎧張りとも言いますね。サイディングとかもこの張り方が好きです。

投稿: musataro | 2017年5月23日 (火) 12時30分

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