完全無欠の他者不在、ドナルド・ジョン・トランプ
彼が地球温暖化などの環境問題を、その存在を否定するのは、環境規制がなくなり、アメリカのエネルギー産業がフル稼働したら、産業界も労働者のふところも潤うからだ。雇用も、増えるかもしれない。
人類はやっと、「自然」という他者をうっすらと自覚し初めた。しかるに、アメリカファーストは、他者を犠牲にする自己繁栄策であり、長期的には自滅策でもある。すでに海水面上昇で水没が始まっている南太平洋の島国の人たちは、今後、アメリカ政府を国際司法に訴える資格を持つかもしれない。いや、もしかしたら、全世界の人びとが。
そもそも、「移民排除」と「メキシコに自動車工場作るな!」という矛盾にも気が付かない馬鹿。メキシコ人も、今度のアメリカ政府に対して怒る資格を持つだろう。
民主主義は往々にして衆愚主義となり、やがて醜怪な大悲惨を招く。21世紀も、それの繰り返しか。進歩らしい進歩もなく。
ところで、昔も今もえんえんと薄っぺらな美辞麗句ばっかし垂れ流している(周囲がそれをチェックしない怪と怖)どこかの無能バカソーリも、まさに、衆愚主義の産んだ子かもしれない。
そもそも彼らは変化が見えない人たちだから、変化の陰の部分を近視眼的に「衰退」と見るのだ。なくなるべきものはなくなるのが、変化である。それをgreat againを志向するのは根本的な間違い。正しくは、変化の中に旧のagainはない。ありえない。例:従来的なエネルギー産業の大復活は、ない、ありえない。
※: ちょいと乱暴なたとえで言うと、明治維新が明日に迫っているのに、徳川幕府great again!と叫んでいる人たちに似ている。
アメリカを、世界を、その末端までも、未来へと導くリーダーが必要である。彼のような懐旧主義者ではなくて。彼に投票した人は、自己と彼の馬鹿にまだ気づいていない。単純愚かに、過去にあったもののagainを夢見るのみだ、現時点では。
あるとき、最広義の環境産業が大雇用を作り出す、と自覚できれば、彼の救いもあるかもしれないが、まああのバカ面(日焼けスプレーによるorange face)じゃ無理かな。いや、どんな人間にも成長変化の可能性はあるけどね。
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コメント
金沢雪全然降らへんねん。さびしおまっせー。雪の兼六園きれいなんやけどさっぱりや。どうにかしたっていやー、だんなはん。
投稿: n,s | 2017年1月22日 (日) 09時45分
夢を見たいのでしょう。
現実ではなく。
夢で食べて行けたら良いんですがねぇ。
投稿: 南 | 2017年1月23日 (月) 07時56分
make my body young again.に似ているのだろうか。
やはりagainにムリがあるのだろう。
投稿: n,s | 2017年1月24日 (火) 02時50分
金沢めっちゃ寒くて、やっとれん。
投稿: bad | 2017年1月24日 (火) 22時45分
現在のアメリカは所謂白人よりもカラードの人口の方が上回ってるんじゃないですかねぇ。トランプは白人労働者階級の支持を受けてると言われてますが、イマイチわからないなぁ。国内がそれこそ多様性のるつぼなのに、他国に「アメリカファースト」なる一元的な価値観を押し付けたって上手くいくわけないよ。
投稿: musataro | 2017年2月 4日 (土) 21時23分
本文によると、「昔の気候(気温)again」は無理ということなんだろうか。その復活は無い、と。
投稿: n,s | 2017年2月 7日 (火) 07時07分
ウインウインなんて言葉はクソ喰らえである。必ずウインウインウイン以上でないとヤバクなる。そこを目指さんとね。
それに、上を目指さんとやっていけないことが間違っている。くるっている。
投稿: n,s | 2017年2月 8日 (水) 07時55分
winーwinを目指す限り、同時にそれらと同量のlosersを作ることになるよね。物理的にしょうがないなら、当然、after careをちゃんとしなくてはいけない。
If you want a big big tree.
You are the small axe.
Ready to cut you down. (so sharp)
Cut you down.
-Bob Marley-
投稿: n,s | 2017年3月 7日 (火) 02時21分
>同量のlosers
同量ではなく、やはり同量以上のlosersになると、今気づいた。なぜなら、報酬による喜び以上に被害による苦しみの方が、まわりに影響を広げる力が大きいからである。苦しみや恨みの連鎖というものもあるしね。これはやはり、losersの負の影響の方が大きくて、これをくり返せば、全体として不幸の方向へ行くちからの方が大きくなるのである。
よって、勝負にこだわる乗っかるというのは、馬か罪悪なのである。
投稿: n,s | 2017年3月 8日 (水) 04時32分
立派な他者不在、〇マト運輸上層部
仲のいい〇マト運輸のドライバーのあんちゃんにこんなのを聞いた。やはり運転手はあまりの配送量の多さに疲れているらしい。その状況の中で一番頭にきていることがあるそうだ。それは新しい規則で、朝8時前には配達する商品に手をつけられないことである。前は7時頃から自主的(!)に自分が配達する商品の準備をすることができた。しかし今は8時になるまでいっさい触ってはいけないのである。なんでか。つまり決めた就業時間前には働かせないということを外部にアピールするためである。ブラック企業ではないぞ、と言いたいだけである。体裁だけを気にした独りよがりな馬鹿な根性。
ドライバーにすれば、午前中時間指定の配達もあるため、少しでも早く準備して出発したいのである。それを無視した新しい立派な規則。運ちゃんにすれば「なぜもっと早く持ってこないんだー」と叱られても(叱られたくないが)規則が邪魔をしているのである。その分昼メシ時間を削ったり帰宅時間が遅くなったりしているらしい。
これも、下の者は絶対に上の者を批判できないという雇用関係の悲劇。労働市場で取り扱われるロボットの悲劇である。
投稿: n,s | 2017年3月 9日 (木) 05時35分