フォルクスワーゲンとソフトウェア部品
自動車製品を構成している成分は、ハードウェアもソフトウェアも同格に「部品」である。発売後に、ある部品の不具合が見つかったら、迅速にリコールすればよいだけの話。
今回の、“不正”と呼ばれている事件は、もっと一般的に言うと、特定の部品の不具合をVW社自身が見つけることができず、したがってリコールもしなかった、という事件だ。見つけたのに黙っていたのなら、企業として自殺行為であり、まさかそれはないだろう。
ソフトウェアの作成には錯覚によるミスもよくあり、今回のはif~ A else BのAとBを錯覚で逆に書いたようにも思われる。そうではなく、報道されているように、意図的な悪事だったのかもしれない(自殺行為だが!)。
しかし、そのへんはどうでもよい。
重要な問題は、巨大企業VW社の品質管理部門に無能部分がある、という点だ。コンピュータ化が進むと、ソフトウェアという厄介な部品が増えるだけでなく、ハードにも、自動車作りの古参たちにとって見慣れない部品が増えてくる。しかし、品質管理部門の能力をアップデートする、アップ・ツー・デートに維持することは、困難だが必須の課題だ。
少なくともあと数年は、VW社および傘下ブランドの車を、世界中の人が、買うべきでない。同社の体質改善のためには、当分、厳しい不買に徹するべきである。というより、買う(&乗る)のは危険である。
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コメント
自動車業界はコンピュータ業界に乗っ取られるのを恐れているみたいですね。
外部から見れば時代の趨勢だと思うのですが。
投稿: 南 | 2015年9月28日 (月) 08時04分
そういや全自動運転自動車なんてのも開発中である。そんな気色悪いものに乗りたくないわなぁ。寝ているあいだに、他車他者も巻き添えてあの世行きなんてゴメンだね。
投稿: | 2015年9月29日 (火) 02時27分