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2014年8月 4日 (月)

不戦憲法の入手値段(ルビ: コスト)

日本の平和憲法(不戦憲法)は、全世界史上、全人類史上、初めての、重かつ大なる、抜本的な転換点であるため、これから大きくなっていくための努力をしなければならない新生成の宝石の、初期的、小さな核のようなものである。遺棄はもちろん、粗略に扱うことも許されない。今後とも、渾身の運用努力、実装努力が必要である。

しかもこの平和/不戦憲法は、ものすごくエクスペンシヴである。決して日本人だけに言及してはならないが、とりあえず身近に日本人だけを見ても、数が多くて目立つのはもちろん、広島原爆、長崎原爆、東京大空襲などだが、もっともっとあちこちで、多くの日本人一般市民がものすごい、悲惨なめに遭っている。

兵隊も、粗暴乱暴劣悪無責任無能な軍上層部のおかげで、大量の無意味な死と苦しみを経験している。もう負けの決まった戦争に、それを継続するという大愚。そして、救援救護部隊はおろか、ロジスティクスのロの字もない最悪の戦線に放棄された彼ら。果ては、特攻隊、回天魚雷というむちゃくちゃ無意味な残酷。ことほどかように、劣悪すぎる上層部。

くだらない紆余曲折の挙句やっと東電元幹部の訴追は“できる”ことになったらしいが、今からでも遅くはないから、なるべく多くの日本人有志により、当時の軍と政府の責任者全員を(そのほとんどが今では生きていなくてもよいから)、訴追すべきである。それが実は、いちばんかんじんなことではなかったのか。それも、平和憲法実装努力の一環だろう。

で、世界史の宝であり、ものすごい膨大な代価を払って獲得した平和憲法を、足蹴にするような振る舞いは、絶対に許せない。それは広島で亡くなった人たちの魂を、道路の砂利かなにかのように、土足で踏んづけながら歩くに等しい。そういう無礼は、絶対に許せない。とくに今の総理は、あまりにも愚かすぎる。人間として、そして政治家としての、賞(め)でるに足る中身がなさすぎる。ポジティブなものが、なーんにもない。

犯罪にならずに、今の愚かな、膨大な魂のコストに対して無礼無神経な連中を抑止する方法があれば、とっくにやっているだろう。全人類史の宝に対して、豚に真珠の豚たち。真珠が真珠であることを理解出来ない豚である彼らに、今彼らに踏みにじられようとしている魂たちから、巨罰が下ることを期待したい。

追記: ここで、コミュニケーション学という、世界史上初の学が成り立たんとしているのも、その基盤に世界史上初の不戦憲法があるからこそである。それだけ重要な学基盤を、足蹴にすることもまた、許されない。

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コメント

当時の軍の上層部、司令部に聞いてみたい。なにがあんたの戦争欲求だったのかを。国民を戦争のコマのように使い、あんたは何を自分に実現しようとしたのか、なにを欲したのか。権力の拡大?権威の誇示?欧米への敵対心?戦争利益の追求?
軍の指導部はなにを、戦争の勝利で実現したかったのかを聞いてみたい。ほんとに殺るか殺られるかの選択しかなかったのか。敵国民を潰して勝利をぶんどらなければ、生き残れなかったのか。
それを知れれば、国民はもっと賢くなれると思う。大量の人を殺して奪った甘い汁なんて、それ以上の毒はない。

投稿: ohiya | 2014年8月 5日 (火) 00時07分

{変更}
「軍の指導部はなにを・・・・」→「軍の指導部になんで戦争に向かっていったのか、聞いてみたい。」

投稿: ohiya | 2014年8月 5日 (火) 07時03分

右翼=現実主義者、左翼=夢想家という図式が流行してしまいました。

ただ、現実の現状を追認するだけのどこが思想なんだ?。

ぜひ、無翼・非翼で行きたい。

投稿: 南 | 2014年8月 5日 (火) 08時08分

100年前には、翼賛という思想があったそうですけど、よくはわかりません。阿部さんは、日本放送協会のアナウンサーのようです。

投稿: 分 | 2014年8月 5日 (火) 18時06分

「戦後」と言いますが、、、一体どこに原因、責任があったのかという事が曖昧なまま70年が過ぎようとしていて、実はちゃんと終わっていない。一部の軍国主義者達を訴追すれば済むのかどうか?洗脳する輩や、マスコミが焚き付けた部分があったとしても、戦争に進んでいった過程の中で、国民の責任はなかったのか?という事も含めちゃんと議論しなければいけないのでしょう。

投稿: musataro | 2014年8月 6日 (水) 09時27分

やはり入手値段というのは、違和感が残る。
入手価格(代価)なら決定的なんだけど。自分なら「不戦憲法の犠牲的入手」てな感じにするだろう。

投稿: ohiya | 2014年8月 7日 (木) 00時05分

@ohiya
> 違和感が
「自己の生も死も他者である」のコメントにおける「分」氏もそうだけど、自分以外のすべての人の言葉遣いを、自分好みに整形することはできないし、そんなことを志すべきでもない。

この人はこの言葉を、どんな意味・ニュアンスで言ったのかなぁ書いたのかなぁ、ねらいはなんだろう、と察しようとするところからしか、コミュニケーションは生起しません。参考記事

「値段」については、もっと元気とヒマのあるときに、解説してもいいですが…。でも、分かる努力ぐらい、してみたら。

投稿: iwatani | 2014年8月 7日 (木) 08時04分

@南
> 右翼=現実主義者、左翼=夢想家
この件は、右翼左翼といった高級な(?)(そして曖昧至極な)概念とはまったく無関係ですね。平和憲法を骨抜きにしてきた、さらに一層しようとしている連中が、かつての超劣悪上部層と同タイプの人間である、というだけのことです。

福島原発後始末〜原発問題全般も、これまで、今、そしてこれから、この種の人びとによって無能無責任愚劣に、弄ばれていき、しまいには最悪状態になるでしょう。その兆候は、すでにたくさんあります。

投稿: iwatani | 2014年8月 7日 (木) 08時12分

高級ぶったことを書くと怒られそうですが、「憲法制定権力」は、例外状況=ある種の祝祭空間に生じるものと考えます。

大戦後数年間、こうした祝祭空間が現出したであろうことは疑いなく、押し付けだろうが付け焼き刃だろうが、現憲法が、そうした空間で生じた憲法制定権力の産物であることは間違いありません。

戦前・戦中のエスタブリッシュメントに属した人々のなかでも、この祝祭空間とより深いレベルでコミットした人は、むしろ戦後生まれの世代よりも護憲意識が強いかもしれません。

祝祭文書はその神聖性により不可侵であることにその真骨頂がありますが、憲法はまた、現実の国のかたちを決める極めて実務的な文書(Constitution)でもあります。

憲法の持つ、祝祭文書と実務文書という二面性を意識することが、憲法論議の深化に必要ではないでしょうか?

私自身は現憲法の前文は名文だと思っていますが、実務文書の性格規定としては抽象度が高すぎるので、改変というよりは追加条項として、前大戦を導いた明治憲法体制に対する痛切な反省から行われた旧憲法の抜本的な改変とその根拠を具体的に記した前文を追加し(実務文書としての前文)、国軍の存在とその活動範囲は、あくまでそうした改変の理念に従属することを明記すべきと考えます。

投稿: iris60 | 2014年8月 7日 (木) 11時49分

@iwatani
察しようとするところからしか、コミュニケーションは生起しません。
なるほどねー。俺が苦手な点である。俺は腹芸が苦手である。前にジョンを支持する理由として書いたけど、悪い言い方をすれば”腹の探り合い”的なることが嫌いなのである。言いたい事、したい事、して欲しい事などがあれば各人、スパッと表に出して欲しいと思うのである。それで可能ならYES、ダメならNOとはっきりするではないのかい。それを「あーでないか、こーでないか。」と思いをめぐり回すというのが、好きでない。俺ぐらいになると、巡らしてみると10個以上は推測ができるだろう。それを一々検証するのが面倒くさい。時間のムダ、浪費と思ってしまうのである。できるだけ簡単明瞭にトントンと進むのがベターであると思う。
とはいえ、それをするのがコミュニケの始まりというのならやってみよう。
[値段]=品物に対して支払われるべきおかねの分量。価格」(三省堂 国語辞典)
さて、この頼りない一般常識的に流通している辞典を元に察してみると、「結局、イヤミなのね。」と出てくる。そんな計量不可能な犠牲に対して、値段という言葉を持ってくるということは「計量できるはずもない、膨大で尊い命という犠牲と引き換えに”不戦憲法”なるものを手に入れたんじゃー。」的な叫びだったんだろうか。答えをお願いします。

投稿: ohiya | 2014年8月 8日 (金) 04時26分

なんと言いますか、各人スパッと表に出して欲しいと書きましたが、表に出せないのが人間というかこの社会なんですよね。例えば、妻子持ちがある女性を好きになったとする。こんなの人間なら極極普通の現象・感情なのに結婚しているというだけでそれは、浮気不倫というとんでもない汚名・烙印を押されてしまう。「なんじゃそりゃー」と叫びたくなる。「一度結婚したら嫁以外の恋愛感情は抹殺・消去しなくてはならんのかい」てなもんである。
整理しよう。
1、言いたくても言えないことは、この閉鎖的かつトレードで成り立つ社会には腐る程たくさんある。故に察すると言う能力が必要になる。
2、そんな細かい、ウザ苦しい足かせをなんとか少しでも減らしていけたら、人生充実出来るのではないのか。
3、「察する」には普通に相手を思いやるという点もある。
すみません、なんか混乱しています。

投稿: ohiya | 2014年8月 9日 (土) 01時45分

他者にまみえるということが(ある種の去勢?)、原爆でも原発事故でも効かないならば、なにが効くのだろうか? コメ食べているのが悪いのか。みんないっしょにくっついていて離れるとひからびるという教え。ここしばらく炭水化物をやめています。ゴハン食べ過ぎで高カロリーの栄養不足。みなボーとしている。

投稿: S-D | 2014年8月10日 (日) 13時07分

みな、大義の為に死んだんや!
不戦変法制定の為やない。
大いなる精神や!
病死するより戦死するほうが大事なんや!お国のため、村の為には、集団自衛権や!

投稿: ぶん | 2014年8月10日 (日) 23時06分

憲法第9条に関して批判する人の中には(保守派)、この条文(第二項)は日本人は野蛮人だから一切武器を持たすな!と解釈できる、と怒る人がいます。つまり「侵略」するために、、、というのは解るが、「自衛」のために武器を持つ事もできないんか!と批判するわけです。でもなぁ・・確かに気の狂った国から攻められても、やられっぱなしでいいのかよ!って事もありますが、「一切戦争しません!自衛だろうがなんだろうが関係なく武器は持ちません!」っていうところを世界に示すところからスタートしなきゃ、何も始まらないと思います。

投稿: musataro | 2014年8月11日 (月) 09時05分

@musataro
「武器は持ちません。」
て、それは究極の覚悟、決意だと思います。それを宣言出来る国は至高の崇高さゆえに崇められるか、最低の魯鈍愚鈍国として木っ端微塵に蹂躙虐殺されるのではないだろうか。この二つに一つしか未来はないように思ったりして。怖い怖い。

投稿: ohiya | 2014年9月12日 (金) 21時47分


the one of sex pistols a king
of punks has thought of army for one

投稿: bun | 2014年10月 6日 (月) 03時38分

@bun
それがどうしたの?

投稿: iwatani | 2014年10月 6日 (月) 07時53分


one of sexies

pistons through

out of arms of one

投稿: bun | 2014年10月11日 (土) 14時36分

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