主格の助詞「が」と「の」
インターネットの上には日本語の文法に関するページやサイトがたくさんあるが、この問題に関する記述は見当たらないので、ここで説明(主にガイジン向け)を試行しておこう。
広告があるビデオ
広告のあるビデオ
上の二つの文で「広告」を動詞「ある」の主格にする格助詞の「が」と「の」の意味の違いは何か?
答(試行):
S+Vが次のnに対する修飾節であるときは、「の」を用いる。“広告があるビデオ”は日本語として間違いではないが、あまり自然な日常的な日本語ではない。
「が」が使われると、ビデオがオブジェクトとして孤立するが、「の」を用いた文では、“広告入りのビデオ”という全体がオブジェクトとして意識中で把握される。
花子が好きな音楽
花子の好きな音楽
等でも、同様である。
もっと面倒な問題は:
花子を好きな男
花子が好きな男
花子の好きな男
のような文における「が」と「の」の曖昧性であるが、これの考察は稿をあらためよう。説明が、む・つ・か・し・い!
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コメント
「花子が好きな男」は騙し絵のようで、
何度見ても頭がクラクラします。
投稿: iris60 | 2014年1月20日 (月) 21時25分
日本語学、おもしろそうです。
投稿: 南 | 2014年1月21日 (火) 08時48分