Lou Reed(補足)
ヒマもないのに、というか、ヒマがないからこそ、ちょっとした手間と時間を省くために、Metricの最新アルバムSyntheticaの"公式歌詞ビデオ”のリンク集を作ったので、ここでみなさまと共有しておきたい。リンク集であると同時に埋め込み集なので、ページ本体の上でも見られる。
Lou Reedは、最近あらためて聴き直しているけど、あの声というか、あの時代には彼一人しかいないあの”発声法”が、のちの、ボウイー、フェリー等々に大きな影響を与えていることが分かる。壊れていく絹ごし豆腐のような声というか、オトコ性から逃げ出した"元男”の声というか…。そしてその声の独特の冷たくて硬い柔らかさというかやさしさは、MetricのEmily Hainesにも通ずるものがある。
彼はなぜ、娼婦をwildという形容詞で賞揚するのか。それは、健全なものがコミュニケーション不能人種たちの欺瞞的不健全であり、彼らが不健全と見るものにこそ、人類のより良き正しき未来があるからである。たとえば結婚と呼ばれる旧共同体の儀式は、彼らから見て健全で目出度いものだが、しかしその本質は、不幸と不健全のかたまりである。
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コメント
「結婚とはお互いの性器を専有するという契約」というカントの言葉に足すべきものは何もない。
他人と同じ事をすることが何故幸せなのか私には理解できない。
投稿: 南 | 2012年7月 9日 (月) 17時50分
@南
旧共同体の統治機構の単位は“家(いえ)”でありまして、結婚とそれによる子孫再生産ツリーはその単位存立のための機構でありまして、
しかし今や家(いえ)はほとんど死語だし、旧共同体も形骸化空洞化無能化している。そのような環境変化の中で結婚が作るものは、貨幣経済(トレード絶対主義社会)のデフォルトの構成単位であり、そこにこそ、現代の諸悪と諸不幸の源泉がある。だから、「結婚は悪である」。
日本人の多くが現代においても天皇〜天皇制を無考えに良いもの有意味なものとして…なぁんも意味ないのに!(それどころか人格虐待)…肯定しているのと同じく、世界の人びとの多くも、結婚を無考えに至上の善と見なしている。深く刷り込まれ、対象化されることのない観念だ。よく考えれば今や全然無意味で有害、と気づくはずなのに。
でも、あと二世代後ぐらいから、変わり始めるかもね。
投稿: iwatani | 2012年7月 9日 (月) 20時17分
たいていの音楽は「ああ、うるさい!」と思う今日このごろですが、ルーさんの声だけはすっ、と入ってきますね。
若きミュージシャン諸君よ、ルーさんの発声法を研究したらいいんじゃない?
投稿: 地球に落ちてきたのうさぎマリオ | 2012年7月 9日 (月) 20時52分
B.Ferryのルーリード的な発声というと、You're My Sunshineの出だしをまず思い出しました。
You're My Sunshineという原曲の単純なラブソング性をまったく感じさせない歌い方で、「特定の(恋)人」に向けた排他的な感情からでる声ではけっしてないですね。
ふつう歌は、「腹から声をだすべきもの」などといわれますが、ルーリード的な発声は、どっから声がでているのか、よくわからないですね。
・・・それにしても、「自分の好きな人の『性器』というか『身体』は独占したい」という欲望・嫉妬感情などの存在が人類において軽くなるのはいつの日でしょうかね。ロック聴いてるっていう人でさえ、こういうことをまったく問題にしない人も多かったです。
投稿: nice | 2012年7月 9日 (月) 22時23分
⬇ローリングストーンのHPでスタジオライブやってるの見つけました。邪魔でしたらご容赦を。。
投稿: musataro | 2012年7月10日 (火) 05時30分
すいません。うまくURLが貼り付けできませんでした。ローリンストーン誌のHP➡RSLIVEでメトリックがアコースティックライブをやってました。
投稿: musataro | 2012年7月10日 (火) 07時43分
velvet underground & nico のアルバムが最高です。いまだに時々聴いています。1966年作品です。凄い!
投稿: 三和田直明 | 2012年7月11日 (水) 22時29分
「壊れていく絹ごし豆腐のような」という表現が頭から離れず気になっていたのですが、ロクシミュージのFLESH+BLOOD は声もジャケもバックのサウンドもそんな感じですよね?
投稿: s.hodo | 2013年6月10日 (月) 00時27分