「ノルウェイの森」ではない
(主に)John Lennonの曲Norwegian Woodのノルウェイの森ないしノルウェーの森誤訳は、誤訳であるという認識ではなく、あたかも正訳であるかのような気調が世の中に蔓延してしまったのは、村上ナントカという、あのだせぇツラをした小説家の作品の人気とも関係がありそうだ。
いまどき、言葉を小説という物の構築材として使用することは、作者読者双方犯罪的である。そこにはコミュニケーションはなく、あるのは、いけしゃーしゃーとした、大規模な、言語を使用した自慰行為だ。「ノルウェー材」ではなく「ノルウェイの森」のほうが、自慰者が自己をコーフンさせるために適した言語なのだろう、想像するに。“材木”じゃあ、コーフンしないよなぁ、たぶん。ここはやっぱ、“森”でなくっちゃ、ムードがない。
未来のコミュニケーション有能社会においては、宗教を全面的に禁止する(その必要ももはやないかもしれないが)と同時に、言葉の、小説的な利用も完全に禁じなければならない。言い換えると、対話的な利用以外の言語利用を、いっさい禁じる。
ただし小説と言っても、作者が最初から自己諧謔化した、ポップな小説もどきの作品は、もしかして教育的効果があるかもしれない。犯罪性が、薄い。
レノンが一夜を過ごした女の部屋がノルウェー材でデコレートされていたのは、孤独やわびしさすら感じさせるリアリティだ。リアリティを避け、森というムード歌謡的タイトルに逃げる日本人は、もしかして、そうして、ビートルズの全体をも自慰的に誤解しているのかもしれない。
本日のおまけ:
http://uwall.tv/ へ行く。
GenresとしてIndieを選ぶ。
検索欄に Metricと入力する。
なお、歌詞サイトは: http://www.metrolyrics.com/metric-lyrics.html
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コメント
僕は、岩谷さんの書いた
ビートルズ詩集(シンコーミュージック)[訳書]
を読むまでは、歌詞ってのは、単なる曲に対する語呂合わせでしかないと思っていました。
LPレコードに書いてある歌詞カードを見て意味を理解できる人って本当はいないと分かったのは、その時です。
その本を読んで、ビートルズの歌詞が、言葉遊びではなく、普通の文章だったことに驚いたのを覚えています。
前に、
ビートルズ作品読解ガイド 秋山直樹 著
って本を少しだけ読んだだけなんですが、
何しろ、徹底的に、英文を分析してあり、彼はまたビートルズ自体にも関心があるので、
もし、ビートルズに関する著作権が、フリーであれば、もっと、分かりやすい構成の本になっていただろうと思われます。
あと何年たったら、フリーになるんでしたっけ。
本当にもったいない話だとは思いませんか?
投稿: alarky | 2012年6月10日 (日) 15時54分
オナニーはセックスより気持ちよく楽しい。
コミュニケーションではなく欲求の機械的処理。
コミュニケーションはしんどい、めんどくさい。
じゃあ人生でなにをするの?。
(これは自分にも言っています)
投稿: 南 | 2012年6月11日 (月) 09時18分
小説家って本当にだせぇつらした奴らばかりですね。確かに。
投稿: musataro | 2012年6月12日 (火) 01時02分
@musataro
あの、とんでもないおバカ都知事も、小説家だね。でも結局、戦争など社会的大災害の根因は『衆愚』ですからね、愚な都民が愚な小説家を知事に選ぶのも、しょうがないか。
投稿: iwatani | 2012年6月14日 (木) 19時26分
@alarky さま
僕も岩谷さんの「ビートルズ詩集」を読んでびっくりしたクチです
Norwegian Wood が、どうして ノルウェーの森 になるのか
わからなかった英語初学の頃を思い出しました。そう
~の森、 の方が間違いなのですな
混乱させやがって
こんなことにならないように教育がんばってもらいたいです
simomitu
投稿: 下光博之 | 2012年6月15日 (金) 21時24分