社畜のアイドル
前稿『こうして「国」は戦争へ滑り落ちていく(いつか来た道)』へのniceさんからのコメントのレスを書こうとしましたが、独立稿のほうが書きやすそうです。
日本人の多くは、コミュニケーションを避ける、コミュニケーションをごまかす、コミュニケーションを欺瞞する。それは、日本人の多くが、社会はコミュニケーションによって成り立っていないと無意識裡に思想しているからだ。社会は、権力、権威、村的慣習〜なれ合い〜他者排除、だけによって成り立っている、と思想されている。(参考記事)
コミュニケーションのない思想の中には、自己がいないし、他己もいない。権威や村に従う「社畜」がいるのみである。君が代は、日本における総合的メタ権威の象徴であると思われる(意識の、国家的統合への集結…いつか来た道)…社畜はときに、国畜でもある、使い捨て兵士のアナロジー。社畜が求めるもの、やろうとするものは、他者と、それらとのコミュニケーションではなく、強い上司の下の兵士的安住だ。だから、理想の上司という問いにまともに答えるような人は、in the first place(元々、そもそも)、ダメ人間なのである。君が代おっさんは、ダメ人間のアイドルだ。イチローは野球選手としては、世界の歴史に彼一人しかいない大天才だが、問題は、野球選手を上司と仰ごうとする、どーしょーもないアホ&ダメ人間ども。自分のことしか頭にない職人が、組織のリーダーになれるわけないだろ!
21世紀以降のグローバル社会は、コミュニケーションによってのみ成り立つ。コミュニケーションによってしか、成り立たない。村人でも社畜でもない、純粋な人間個人間(かん)のコミュニケーションだ。コミュニケーションは、そこにしか成り立たないが。もちろん、コミュニケーションの優秀な仲介者(国際司法など)も大々的に必要になる。
だから単純な結論としては、コミュニケーションインポの日本〜日本人は、明日の世界における落ちこぼれになる。落ちこぼれ化は、すでに進捗している(とくに有名大企業の没落がひどい(参考記事))。だが同時に、社畜にはならない/なれない新人類も育っているのであり、うまくいけば、日本の正しいグローバル化は、彼らが担うだろう。無血革命による、勢力の交替だ。すると、落ちこぼれどころか『再生』である。既存の有名大企業は「がれき」の山になる。ファロ都知事や君が代おっさんに群がる人たちは、(伝説のキャラクターとしての)レミングの群(むれ)だ。崖から落ちるというより、(自分自身がコミュニケーション的活力という名の酸素を作り出せない)酸欠で死んでいくというイメージ*。
*: もしかして多くの日本人が理解していないと思われるのは、地方自治の強化とは、その最重要の基盤が地域と住民のempoweringであることだ(特定のカリスマ的個人リーダーに期待すべきことではないよ、そもそも)。この認識と行政姿勢は、あの二人にまったくないから、そもそもあんな人を知事に選ぶのが、選挙に臨む姿勢として失格。というか、まあ今の住民の、お粗末な資質に合った人たちが選ばれた、ということだろう。これまた、いつか来た(おそろしい!)道だわ。
というわけで、すさまじい落ちこぼれ化と、まだ小さい芽のような再生が、並行して進むというシナリオだろうな。
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