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2011年9月27日 (火)

コミュニケーション不能と知学の一般形姿

コミュニケーション不能のベースにある状態は、「自己」と「他者〜他己」に関する定位の不全、それによる不完全な存在〜宇宙把握である。不完全に把握された存在〜宇宙を前提とする知学(知一般、Wissenschaft)の、知学としての不完全性を暴くことが重要である。

人間の一般的知学の始まりを、メソポタミアとかインドガンジス、中国古古代とすれば、これまでの時間はとても短く、初期的であり、基本に間違いがあっても当然である。知学の歴史は、(地球環境さえ無事なら)、これからの時間のほうが何百倍何千倍も長い。

自己他己定位の不全に由来している存在〜宇宙像の不全は、たぶん数学と物理学においてもっとも顕著であろう。そのことを暴く私自身の試行は、まだ、きわめて不十分なものであるが、しかし基本的なヒントは提示されていると思う。対象知は、人間の態度・姿勢であり、対象そのものをdescribeしてはいない、という知見が考え方の基本だ。

これからのまったく新しい知学によって、技術もまた、正しい方向に変わらなければならない。

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南氏のコメントへのレスにするより、重要なことなので本文の続きにしよう:
問題は、他者を阻害し、他者を搾取する、ということなんだ。貨幣関係というコミュニケーションレスがまさにそうだし、3.11大災害も、アフリカの強毒性ウィルス(人体)顕現の問題もそう。宇宙開発と呼ばれる粗雑粗暴も然り。自然を、他者として尊重していない。つまり、他者が他者でなくって、勝手にマニピュレイトできるもの、になってしまっている。それはまた、自己が自己にとって自己として自覚されていない、つまり結局自己も、永遠の闇に葬られたまま、彼彼女は毎日を生きている、そういうことの裏返しとしての、勝手にavailableな他者の阻害搾取だ。数学に至っては、素朴な自己概念にすぎない数を、そのルーツを忘れたまま大げさに阻害==絶対対象化している。

すなわち、
他者阻害・他者搾取==自己疎外・自己忘却
である。

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2011年9月26日 (月)

貨幣の稀少性と差異

世界中の人類のほとんどが、超金持ちから超貧民までほぼ全員が、まだ認識も自覚もしていない重要事は、トレードのvehicleである汎用的な交換財(貨幣)が、稀少財であることだ。

今の貨幣以前の、いわゆる(さまざまな)実物貨幣は、誰が見ても自明に稀少財である。稀少財だからこそ、交換財として機能する。その地の稀少財である"塩"でなく、誰もが持っている(==非稀少財)空気を瓶に詰めて持参しても、誰も食べ物と交換してくれない。(ちなみに塩は、サラリーという語の起源だ…塩の現物給与だった。)

すなわち、貨幣の持つ価値は、その稀少性、言い換えると、持ってることと持ってないこととの峻険な差異、ないし落差、にある。貨幣が貨幣であるためには、社会の底辺…'底辺'は適切な言葉ではないが…に、相当数の貧乏人を必要とする。貨幣社会は、無数の小ピラミッドの重なりからなる、大ピラミッドである。

では、今のような純粋貨幣の、貨幣としての稀少性は、どのようにして作られ、維持されているのか?
なぜ今日の汎用抽象貨幣は、某地の塩のように、ただし全社会的に、稀少財でありうるのか?

貨幣を稀少財化する動因は、差異のピラミッドのなるべく上にいたいという、である。その欲がなく、保有が…実質意識において…(ほぼ)平等なら、それは空気であり、貨幣として存立しない。

というわけで貨幣社会…貨幣がまともに信じられ肯定されている社会…は、万人の万人よる万人に対する戦いの、戦場である。世界のほぼ全員が、まだ、このことを自覚していない。

だから、コミュニケーションが、メジャーな問題意識として、まだ普及しない。自覚されない。
人類は依然として、コミュニケーション不能の下等動物のままである。

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アストラッド・ジルベルト

アストラッド・ジルベルトは、当時(1960年代半ば)、ボサノバの女王とか呼ばれた歌手で、門外漢の私は大ヒット曲「イパネマの娘」をかろうじて知っているぐらいだけど、今日のひまつぶしのネットサーフィンで、彼女が大の動物愛護家だったことを知った(存命中の方だから過去形で書くべきではないが)。同じホームページのBIOGRAPHYのページには:

Protecting animals is protecting innocence.

とある。innocence/innocentは、日本語に訳すとき、状況や文脈に応じてさまざまな語に訳されるが、たった一つでこの語の全意/本意を表せる日本語はない(と思う)。だから、上のアストラッド・ジルベルトの言葉を"超訳"すると、たとえばこうなるだろう:

動物を保護することはあなたの中の永遠の子どもを保護することである。

差別を知らないことはinnocenceであり、お金が重要と知らないこともinnocenceだ。そのほか、今の大人たちが持つくだらねぇ価値観を全然知らないことは、innocenceだ。

ホームページなどで写真を見ると、彼女は、そのころの女性としては珍しく、とてもしっかりした、強い顔立ちを持った女性である。すばらしい。

遅まきながら、ボサノバを少々、探求してみようかな。


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2011年9月18日 (日)

景気、失業、…

真のコミュニケーション理論の重要な骨格の一つとして、これまでに何度も言ってきたことだけど、まだまだ何度でも言わなければならないようだ。

アメリカ合衆国のオバマ大統領は、景気対策、失業対策として、日本円で数兆円相当を投ずるとか言って、それが共和党の反対に遭ったりして、うまく行かないようだ。アメリカの政治で長年タブー視されていた"富裕税"も持ち出すらしいが、こちらもやはり保守層の猛反対に遭うだろう。

景気が良い、失業がない、ということは、社会内で、トレードが相当大きな規模で、円滑順調に回っている状態だ。下々(しもじも)の者たちが持つ唯一のトレード財(交換財)である自己の労働力も、その円環の中に安定的に参加している状態。

でも、トレードの理想状態を、唯一最高の善とする観念は、錯誤である。オバマ氏をはじめ、国の、世界の、リーダー層の全員が、この錯誤に全身全霊を支配されている。

明日の人類の、ずば抜けて最大の課題が、この、"全支配的な"トレード強迫、トレード妄執から、醒めることだ。

心の貧しい貧乏人が児童虐待をしないためにも、この覚醒と、覚醒を担保する社会基盤が必要である。

状況を左右する要因の数が多く、しかもその中には人間の予測や制御を超えたものもある点で、トレードと気象は似ているだろう。だから、気象に比喩をとると、1年のあいだに、暑くくも寒くもなく完全に快適な晴天の日が、一体何日あるか。

この気象の例と似てトレードも、理想的にうまく行くことは少なく、人間の(例:政治の)コントロールも及ばない。トレードは、うまく行かないのが常態である、と覚悟すべきだ(常態を、ネガティブ視しないこと!)。

だからこそ、人間の生活を、トレードの成功に絶対依存させる観念は、錯誤なのだ。自己の労働力が、ある値段以上で恒常的に売れてないと、生きていけない。この観念と状態を廃棄することが、人類社会の焦眉の課題だ。

トレードは、うまくいくこともあれば、うまくいかないこともある。そして機会・時間的には、後者のほうが圧倒的に多い。トレードがうまくいってないこと、例:失業者であることを、恥としてはいけない。トレードがうまくいってない状態=人間の当たり前の状態、という認識が常識として普及しなければならない。

アメリカ合衆国における老朽化したインフラ対策や、日本におけるもっとレベルの高い堅牢な防災対策などは、景気、失業などとは無関係な文脈で積極的にやるべきだ。それらが、"失業者を皆無にする"、なんて考えてはならない(たぶんそうならないだろうし)。

全般的に人類社会は、だんだんやることが少なくなり、いわゆる'失業者'の多い社会になっていくだろう。それを当然とする、肯定的な視点の普及が、ぜひとも必要である。売れてないことは、悪でも恥でもない! むしろ、それが常態だ!


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2011年9月 1日 (木)

インターネットと情報の共有

> 「オール・マイ・ラウ゛イング」
> 岩瀬成子(いわせじょうこ) 著 / 集英社です。
> すごく良い作品だと思いました。
最初は下光さんのコメントへのレスとして書こうと思っていましたが、もっと一般的な位置づけにすべきと思い、新規ポストとします。

通常、インターネットの上で、本などのコンテンツ情報を共有する場合、(それをすぐにホイホイと買ってホイホイと読める暇人はあまりいないので)、最低限、以下の二つのものが必要です:

(1)自分が感動した、あるいは、自分にとって印象に残った、本文中の言葉や文の引用。
(2)関連情報〜詳細情報へのリンク(ほかの人たちによる本のリビューや感想や紹介、音楽ならYouTube上のビデオ、などなど)。
(本の場合、最悪、リビューがいくつか載っているAmazonなどのページのリンクなど、読む人の役に立つでしょう。)

※:リンクは、コメント中では、<a href="http://........">これ</a>を読め、のように書きます。

本の題名と著者名だけ挙げたのでは、実質、共有になりませんね。ほとんどの人が、忘れてしまいます。

#今度の首相、「A級戦犯は戦争犯罪人ではない」…100%おバカだと思うけど、この人のおバカ集リンクを集めているヒマがない!(どうでもいいけど)。

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