« 内的他者と外的他者 | トップページ | オフビートの哲学 »

2011年8月14日 (日)

オトコの光景・再訪

##「オトコの光景」は1984年に出版された拙著であり、いわゆる<男性型の>知の構造を、人類の不幸の元凶として批判している。

さて、数年前からわが家の近くの国道沿いには、地元農家の直販店があり、ほとんど当日収穫当日陳列の野菜などが「生産者の氏名入り」で売られている。スーパーマーケットなどで売られている野菜よりは、新鮮・美味・安価である。

この、「生産者の氏名入り」という売り方は、それが始まったときは革命に出会ったかのように感激した。だが、ここでは、それについては論じない。

ここで、なるべくおいしい野菜を入手するコツが、だんだん分かってきた。それは(1)個人名でなく法人名(たとえば「なんとかファーム」のはだめ、(2)男性名のものは当たり外れがある、(3)女性名のものはだいたい良い、だ。

これをもっと別の言い方をすると、(I)商品っぽく頑張って作っているのは--品種の選び方や施肥の仕方に問題があり…まずい野菜になることが多い、(II)自家用の延長のような感覚で作っているもの--たとえば曲がったキュウリや先細のキュウリでも売る態度…はだいたい美味。

さらに別の言い方をすると、色や形が良く、形が整っているのは、だいたい味が悪い。たとえば、施肥過剰になると多くの野菜に苦み(にがみ)が生ずる。長時間流通タイプの品種(遠距離出荷商品用の品種)を選んで作ると、当日収穫ものは食味が硬くて味も熟していない*。

〔*: もちろん、流通過程で“熟した"ものが、おいしいわけではないが。〕

野菜の味には、作っている人の性格・思想・人柄・日常態度などがモロに出るから、男性作のものでも、良品はある。でも、当たり外れが少ないのは、そこらのおばあさんやおばさん作のものである。

というわけで、ここにもまた「オトコの光景」が…。またまた明日は、あのひでえ戦争が終わった「敗戦記念日」であります。オトコどもへの、うらみと嫌悪はつきないね。

|

« 内的他者と外的他者 | トップページ | オフビートの哲学 »

コメント

私の人生でいちばん影響を受けた書籍は「オトコの光景」です。(もっと古典を読め、と怒られそうですが)
犬猫殺処分も、また「オトコ」の光景です。(捨てている人々には女も多くいるでしょうが)
私もまた、殺処分ゼロのために、個人的に取り組んでおり、「オトコの光景」の著者の方が、同様の取組みをしていることを最近知り驚くと同時に嬉しく思いました。

野菜と関係ないです。
とりとめないコメントで、すみません。

投稿: 福原 | 2011年8月15日 (月) 12時47分

@福原
> 捨てている人々には女も多くいるでしょうが

(1)捨てる==殺処分賛成、ということにはならないんですが、ま、犬猫をそこらに平気で捨てる女はイナカモンですね。

(2)昔からの標準的な光景は、ジイさんやダンナ(すなわちオトコ)が、「そんなもん、捨ててこい!」と叱責して、ヨメさんや子どもが、やむを得ず捨ててくるというパターン。

殺処分廃止に象徴されるような、本当に先進的な政権が、無能民主党に代わり、出現してほしいものです。個人にできることは、微小すぎます。

投稿: iwatani | 2011年8月15日 (月) 13時15分

僕も、オトコの光景 は、基本テキストの一つで、時々、今でも
引っ張り出します。
さて、今回の話題は、僕もそれなりに、当たり前にやっている事
なので、書いてみます。
何のことはない、スーパー・マーケットでの買い物の際、
旬の野菜は、その隣の生産者氏名記入のものを売っているお店で
買っている、というだけ、です。理由もシンプル。
旬のものは新鮮で安い。
今回の記事で、岩谷さんほど分析していなかったので、反省して
この人のは確かだ、と言える生産者を見つけよう、と
思いました。ヒントをもらったので、嬉しいです。
あと、この方面で最近学んだのは
・粗食のすすめ// 幕内秀夫
・奇跡のリンゴ// 石川拓治・・・木村秋則さんの記録
です。
そういえば、昔、藤井平司さんの著作も、あさったっけ。
キイ・ワードは、かけがえのない個体でしょうか。

安くて旨いもんの多い日本は、日本食は、いいね!

リクエストは、本当に旨い酒の見つけ方、なんてどうでしょう?
醸造用アルコールって、何よ。

Simomitu

投稿: 下光博之 | 2011年8月15日 (月) 23時45分

懐かしかったので一言。
オトコの光景の連載が終わったあと、少しの間ですがイナカモンの光景という連載をされていましたよね。

あれにも衝撃を受けました。

投稿: 南 | 2011年8月16日 (火) 10時48分

男の光景、イナカモンの光景、、私にとっては当時、ロック音楽よりも何よりも岩谷さんの文章(?)の方が衝撃的でした。最初、岩谷さんの書いている事がまったく分からず飛ばしてましたが、姉が持っていた古いroのバックナンバーで「結婚詐欺師のススメ」を読んでから、俯瞰した視点で物事を捉え、超否定的に物事を切り刻んでいく、いわゆる世間的な道徳から外れたことを書いてる人がいる。
当時、”学校”や”世間”で「こうすることがあたりまえだろ」的な価値感に馴染めずとても生き苦しかった14才の私には、岩谷さんの書いている事が絶対的に正しく救いにさえ感じました。

投稿: ashin | 2011年8月20日 (土) 18時07分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: オトコの光景・再訪:

« 内的他者と外的他者 | トップページ | オフビートの哲学 »