« オフビートの哲学 | トップページ | 自己論のスケッチ(1−8)--存在の無垢純潔 »

2011年8月21日 (日)

オトコの光景・再訪(続)

これは、My Virtual BoyfriendというiPhone/iPadゲームの批評記事の、冒頭パラグラフなんだ:

Dating sucks. Nine out of ten times, your suitor is a jerk. The other ten percent of the time, they pretend not to be a jerk only to show their true jerk-like colors a few weeks later. This is the world we live in, and there’s really nothing we can do about it.

"デートってサイテー"、"オトコって10人に9人はバカよ"、等々。私は現代のアメリカの若い女性では全然ないけれども、でもなぜか、ここに書かれている現実と感覚が、リアルに分かる気がするのだ。だから、これをネタに、今回の「オトコの光景・再訪(続)」を書こうと思った。

このゲームそのものは、タイトルからも想像つくとおり、わりとアホらしいものである。一つ読者コメントを引用すると、どんなゲームか、ずばり分かるだろう:

"こんなの、前からあるわよ。ただし、日本以外では聞いたことないけどね。"

さて本題からずれていくのだけれど、記事にはこのゲームのデモビデオが埋め込まれていて、その音楽がなんと、イギリスの女性パンクボーカリストPoly Styreneのニューシングル"Virtual Boyfriend"なのだ。しかも、亡くなる前月2011年3月のリリースだ。ビデオの作者は、亡くなったことを知らない時点で曲を使っている。

私がよくパンクを聴いてたころは、X-Ray SpexやPoly Styreneの名前は、残念ながら知識でしかなかった。音をよく聞いた女性パンクといえば、Siouxsie & The Bansheesぐらいだったかもしれない。でも、ここで冒頭に引用したJordan Crookの批評文は、まさに、女性パンクの精神そのものではないだろうか。"オトコって10人中9人はバカよ"。

音楽も、女性らしさを売りにするの伝統路線から → 女性を売りにする商業根性への否定、という変化が起きる。その中間、フィフティフィフティが、キャロル・キングぐらいかな。

たぶん私も9人の中に入ってしまうのかもしれないけど、でも私は、国の政治や、原発の設営管理などは、担当してないバカだけんねぇ、幸か不幸か。

哺乳動物ヒトの雄も、これからは「きれいな」生き物になってほしいよな。今は、ほとんど、きれいくない。jerkと言われてもしょうがない。

なお、Virtual Boyfriendの歌詞は、まだどこにもないようなので、せめてその解説記事のリンクを一つ、ここに入れておこう。

|

« オフビートの哲学 | トップページ | 自己論のスケッチ(1−8)--存在の無垢純潔 »

コメント

感想は、置いといて、と言うか、本当は、難しいのでパスして、
・・・ (The other ten percent of the time), S[they] V[pretend] O[not to be a jerk] (only to show their true jerk-like colors a few weeks later). S[This] V[is] C[the world we live in] ,and (there) V[is] (really) S[nothing we can do about it].

(・・・) ・・・ 副詞、副詞句
only to show ・・・ 不定詞の、結果用法
colors ・・・ 本性、性質
the world ・・・ 先行詞
nothing ・・・ 先行詞
残りの10%は、バカじゃないふりしてたけど、すぐにバレバレだよね。そんなもんよ、本当に、どうしていいのかわからないわ。/ お手上げだわ。

・・・で、いいと思うんですが?

投稿: alarky | 2011年8月21日 (日) 13時53分

@alarky
すてきな日本語訳ですね。おかげでこの記事の"気"のパワーが、100から150ぐらいに上がった感じがします。

投稿: iwatani | 2011年8月21日 (日) 18時32分

I'm very happy for your reply! Actually, I've wanted to say it with finer expression!!

投稿: alarky | 2011年8月21日 (日) 19時53分

女が男にたいする幻想を完全に捨て去ったらドラスチックな変化が起こるでしょう。

男は自力で変わる力を持っていないから。

岩谷さんがかつて言われていたように
世界を変えられるのは女性
ですね。

投稿: 南 | 2011年8月22日 (月) 09時18分

何年か前に、雑誌の記事で読んだんだけれども、スージーさんは、フランスの片田舎で猫にかこまれて暮らしているらしい。

投稿: s.hodo | 2011年8月23日 (火) 00時33分

clashは、個人の政治(マインド・ポリティクス)と、cabaret voltaireも個人の政治(英語では?)と、来日した時インタヴューの中で言葉を使っていたみたいだ(cabsは、別のインタビューで「僕らは、地元の青年団なんだ。」とも)、岩谷さんが、パソコンとインターネットに取り組みだしたと知った時も。それらは、僕の中で、きっと生きていくインスピレーションの源となっていくでしょう。今までもそうだったように。

投稿: s.hodo | 2011年8月23日 (火) 22時28分

@s.hodo
> 猫にかこまれて暮らしている
私の現状は、たくさんの猫に奉仕/こき使われている、かもしれない。:)

投稿: iwatani | 2011年8月25日 (木) 14時46分

前回、僕の日本語訳を気に入ってもらえたので、続きに挑戦しました。

Oh wait…
--Oh, (please) v[wait for] o[it]!
----ちょっと待って!
That’s right. There’s an app for that.
--That’s right.{よろしい。<ジーニアス英和辞典から>} (There) v[is] s[app] (for that).
----OK! そんな人たちのためのゲームがあるんですよ。

Straight ladies and gay gentlemen:
--gay ・・・ 陽気な (他の意味もありますが・・・)
----レディーズ、アンド、陽気な(gay)ジェントルマンへ:
Wet Productions proudly introduces the My Virtual Boyfriend app.
--s[Wet Productions] (proudly) v[introduces] o[MyVirtualBoyfriendApp]
----「ウェットプロダクション社」が、自信を持って「私のバーチャルボーイフレンド」を紹介します。
Yep, you can now find love through a simple App Store download, which is equally weird and hilarious.
--(Yep), s[you] v[can now find ・・・ ''今見つけられる''という動詞とします] o[love] (through a simple App Store download), s[which] v[is] (equally) c[weird and hilarious].
----そうです、「簡単ダウンロードのアプリストアー」で、今すぐ Love を見つられます。最高にハイな気分になれますよ。
There won’t be any fun sexy time like there would be with a physical boyfriend, but at least you know you’ll be 100 percent STD-free.
--(There) v[won't be] s[any fun sexy time like there would be with a physical boyfriend], but (at least) s[you] v[know] o[you'll be 100 percent STD-free).
--バーチャルでないボーイフレンドとでのようなお楽しみはありませんが、すくなくとも STD の心配はありません!
The app is described as a “game” by the developer, where you work to get the virtual boyfriend to fall in love with you by relating to his personality.
--s[The app] v[is described] (as a “game” by the developer)(, where ・・・ 非制限用法) s[you] v[work] (to get the virtual boyfriend) (to fall in love with you) (by relating to his personality).
----このゲームの製作者は、こんな風に説明しています。そのゲームの中で、あなたはバーチャルなボーイフレンドの性格や個性に引かれていくでしょうと。

・「動詞+副詞」などで、タイプしにくい場合は、動詞句として扱います。
・名詞節の中に、SVOC などの構造がある場合、見づらくなるので、省略します。
・接続詞、感嘆詞は、構造を示す必要は、ないと思われます。
・一部適切でない表現は、自分で調べてください。

まとめ:
ちょっと待って!
OK!そんな人たちのためのゲームがあるんですよ。
レディーズ、アンド、陽気な(gay)ジェントルマンへ:
「ウェットプロダクション社」が、自信を持って「私のバーチャルボーイフレンド」を紹介します。
そうです、「簡単ダウンロードのアプリストアー」で、今すぐ Love を見つられます。最高にハイな気分になれますよ。
バーチャルでないボーイフレンドとでのようなお楽しみはありませんが、すくなくとも STD の心配はありません!
このゲームの製作者は、こんな風に説明しています。そのゲームの中で、あなたはバーチャルなボーイフレンドの性格や個性に引かれていくでしょうと。

I want to continue it next week on Sunday; I hope I will not come across difficulties.

投稿: alarky | 2011年8月28日 (日) 23時59分

@alarky
うむ、別の文脈ではこの訳はおもろいかもしれないけど、本来これは、ニュース系/報道系ブログの記事なので、

ここら

がまあ妥当な訳文でしょう。gayは、文字どおり「ゲイ」です。それと、第二パラグラフ冒頭のThere’s an app for that.は、iPhoneのコマーシャルの有名なセリフです。日本語では、「そのためのアプリケーションがあります」だったかな。

ただしこの、プロの翻訳は、冒頭パラグラフに関しては誤訳に近いし、原文のイキイキおもしろさが、再現されていません。ここに関しては、alarkyさんの勝ち!

投稿: iwatani | 2011年8月29日 (月) 12時26分

もっともっと速く読めるようになったら、もう一度やってみたいです。コメントありがとうございます。

投稿: alarky | 2011年8月29日 (月) 23時36分

ちょっと読んでみましたが、何とか訳せそうな気がしたので、また挑戦します。


・≪Poly Styrene Takes Aim at Technology's Failings in 'Virtual Boyfriend' Video≫
・・S[Poly Styrene] V[takes aim at - を、強く非難する] O[technology's {failings-欠点}] (in 'Virtual Boyfriend' video).
・・・≪ポリー・スタイリーン が、テクノロジーによる悪い側面を 「バーチャル ボーイフレンド」 のビデオクリップの中で訴えています!≫


・Poly Styrene, Opera-trained frontwoman for punk pioneers X-Ray Spex, tackles themes of technology, consumerism and dystopia on 'Virtual Boyfriend,' a cut from her forthcoming solo album 'Generation Indigo.'
・・S[{Poly Styrene カンマ以下は''同格''つまり彼女のプロフィールを説明している} , Opera-trained {front-woman - リードシンガー} for punk pioneers X-Ray Spex], V[{tackles-〈仕事・問題など〉に取り組む}] O[themes of {technology-映像のテクノロジーでしょう}, {consumerism-コマーシャル性} and {dystopia-世の中の不幸な局面}] (on Virtual Boyfriend{,-同格} a cut from her forthcoming solo album 'Generation Indigo.')
・・・ Poly Styrene は、オペラの歌唱法の訓練を受けており、また、パンクミュージックの先駆け的グループの X-Ray Spex のリードシンガーだ。 彼女は、もうすぐリリースされる、ソロアルバム 「Generation Indigo」 からのシングルカットナンバー 「バーチャル ボーイフレンド」 で、映像テクノロジー、コマーシャリズム を取り入れつつ、彼女が感じている世の中の不幸 について表現しようとしている。

・In the song's video, which features pixelated, GIF-style animation and a number of visual nods to gadgets and social networks, the iconic vocalist highlights the disconnect between humans that tech often causes.
・・(In the song's video), S[which] V[features] O[{pixelated-〈画像〉を画素に分解された}, {GIF- データをコンパクトに圧縮できる画像フォーマット}-style animation and a number of visual {nods-<node(s)-コンピュータやハブ、ルータなど一台一台の通信機器がノードに当たる、つまりパソコンや携帯電話のような端末だ。>なのでは?} to {gadgets-ガジェット(Windowsパソコンにあるようなちょっとしたツール)} and {social networks-個人間の交流を支援するツールが提供されているインターネット上でのサービス(サイト)}{,-英語的には、GIF-styleAnimation に対する''同格''だと思う} the iconic vocalist s[who] v[highlights] o[the {Φ disconnect}] (between humans) that tech often causes Φ].
・・・このビデオクリップの中で、モニターの画像を拡大した時に見える、画像の最小単位であるかのような方形と、交流サイトやそれを支援するツールにつながっている端末のアニメ画像を、散りばめている。そして、そのアイコン化された彼女が、コンピュータテクノロジーによる、そんな心のつながりのない交流の結末を表している。


・"It's a mixed bag. It's good for mass communication, as we see in Egypt," Styrene tells Spinner.
・・"It's a mixed bag. S[It] V[is] C[good] (for mass communication), (as we see in Egypt)," Styrene tells Spinner.
・・・「それは、詰め込みすぎたバッグのようだわ。マスコミにとっては、エジプトでの例のようにいいことだけど。」と、彼女は、Spinner に話す。

・"But maybe on a personal level, people don't see each other so much socially and sometimes they end relationships by text or e-mail. I don't think that's so cool."
・・"But (maybe) (on a personal level), S[people] V[don't see] O[each other] (so much) (socially) and (sometimes) S[they] V[end] O[relationships] (by text or e-mail). S[I] V[don't think] O[that's so cool]."
・・・「でも、多分個人レベルでは、みんなそれほどお互いを打ち解けて分かり合おうとはしないんじゃない。で、Eメールか何かで、関係にけりをつけるんだわ。わたしは、それってクールだとは思わないわ。」


・Though her song is a sharp critique of online culture, Styrene insists she's no luddite.
・・(Though her song is a sharp critique of online culture), S[Styrene] V[insists] O[she's no luddite].
・・・彼女の歌は、オンライン化による新しい文化に、鋭い指摘をしているが、彼女自身は、テクノロジー反対派ではないと言う。

・"We have to be careful that we still have physical contact with each other, but on the whole, being able to communicate by e-mail and text can be really nice as well," she says.
・・O["s[We] v[have to be careful] o[that we still have physical contact with each other], but (on the whole), s[being able to communicate by e-mail and text] v[can be] o(really nice) (as well)," S[she] V[says].
・・・「お互いに実際に会うことが大事だと思うの。でも、Eメールなんかで連絡を取り合えるってのも、素敵なことには違いないわ。」


・Musically, the song recalls her earlier work from X-Ray Spex, with her powerful vocals and witty lyrics driving a high-energy punk rhthym section.
・・(Musically), S[the song] V[recalls] O[her earlier work from X-Ray Spex], (with her powerful vocals and witty lyrics driving a high-energy punk rhthym section).
・・・音楽的には、彼女の初期の作品、X-Ray Spex を、思い出させる。パワフルなボーカル、機知に富んだ歌詞、ハイエナジーなロックンロールだ。

・It's a welcome return to form for the singer, who was inspired to start writing new material for a solo album after the Spex regrouped for a one-off show in 2008.
・・S’[It] V[is] C[a welcome return] S[to {form-発生する・現れる}] (for the singer-意味上の主語), S[who] V[was inspired] (to start writing new material for a solo album) (after the Spex regrouped for a one-off show in 2008).
・・・2008年に一回きりの再結成だった Spex の後に、彼女は、ソロアルバム作る気になり、その復帰は期待されている。

・Regarding the timing of her comeback, Styrene says, "I had the opportunity to put my writing out in the world. I guess it was the right time."
・・(Regarding the timing of her comeback), S[Styrene] V[says], O["s[I] v[had] o[the opportunity to put my writing out in the world]. s[I] v[guess] o[it {was-強調} the right time]]."
・・・Styrene は、復帰のタイミングについてこう言っている。「まさに、発表すべき時に、チャンスがめぐってきたわ。」


・Have a look at Poly Styrene's 'Virtual Boyfriend' video below.
・・V[Have] O[a look at Poly Styrene's 'Virtual Boyfriend' video] (below).
・・・それでは、下のリンクにある、彼女のビデオクリップを見てみてください。


まとめ:
≪ポリー・スタイリーン が、コンピュータ テクノロジーによる悪い側面を 「バーチャル ボーイフレンド」 のビデオクリップの中で訴えています!≫

☆ ポリー・スタイリーン は、オペラの歌唱法の訓練を受けており、また、パンクミュージックの先駆け的グループの X-Ray Spex のリードシンガーだ。 彼女は、もうすぐリリースされる、ソロアルバム 「Generation Indigo」 からのシングルカットナンバー 「バーチャル ボーイフレンド」 で、映像テクノロジー、コマーシャリズム を取り入れつつ、彼女が感じている世の中の不幸 について表現しようとしている。このビデオクリップの中で、モニターの画像を拡大した時に見える、画像の最小単位であるかのような方形(四角形)と、交流サイトやそれを支援するツールにつながっている端末(パソコン、携帯電話など)のアニメ画像を、散りばめている。そして、そのアイコン化された彼女が、コンピュータテクノロジーによる、そんな心のつながりのない交流の結末を表現している。

☆「それは、詰め込みすぎたバッグのようだわ。マスコミにとっては、エジプトでの例のようにいいことだけど。」と、彼女は、スピナー に話す。「でも、多分個人レベルでは、みんなそれほどお互いを打ち解けて分かり合おうとはしないんじゃない。で、Eメールか何かで、関係にけりをつけるんだわ。わたしは、それってクールだとは思わないわ。」

☆彼女の歌は、オンライン化による新しい文化に、鋭い指摘をしているが、彼女自身は、テクノロジー反対派ではないと言う。「お互いに実際に会うことが大事だと思うの。でも、Eメールなんかで連絡を取り合えるってのも、素敵なことには違いないわ。」

☆音楽的には、彼女の初期の作品、X-Ray Spex を、思い出させる。パワフルなボーカル、機知に富んだ歌詞、ハイエナジーなロックンロールだ。2008年に一回きりの再結成だった Spex の後に、彼女は、ソロアルバム作る気になり、その復帰は期待されている。スタイリーン は、復帰のタイミングについてこう言っている。「まさに、発表すべき時に、チャンスがめぐってきたわ。」

☆それでは、下のリンクにある、彼女のビデオクリップを見てみてください。


As for me, though I listen to music almost every day, I don't think I am into music so much these days. I just listen in order to keep my temper. Especially reggae music may be my best friend. Thinking about her music, it's, a bit, childish, don't you think so?

Oh, wait... After translating it, my thought might be wrong!

投稿: alarky | 2011年9月19日 (月) 12時00分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: オトコの光景・再訪(続):

« オフビートの哲学 | トップページ | 自己論のスケッチ(1−8)--存在の無垢純潔 »