エジプトとインターネット遮断
こういうことはこのブログなどで過去に何度も書いているから、今さら書くのもうっとおしいが、要するに、FacebookとかTwitterとか異様に巨大なサーバサイトがあって、何億(!)もの人たちがその単なるクライアントとしてぶら下がっているという形は、ネットワークのあり方として、社会的にも技術的にも不健全であり*、なるべく早急に廃棄されるべきなのだ。〔*: 全然、inter-net(s)になっていない!〕
なぜApple製品が売れるのか? あまりにも多くの人が、平然とあまりにcomplacentに、コンピュータイリテラシーだからだ。なぜFacebookでありなぜTwitterなのか? あまりにも多くの人が、平然とあまりにcomplacentに、コンピュータイリテラシーだからだ。たとえばエジプトの活動のリーダーたちも、本当に自主的なコンピュータリテラシー、ネットワーキングリテラシーになろうと心がけてはいないだろう*。〔*: 自分たちのローカルなサブネットを持っていないから、"遠くアメリカの"巨大サーバにアクセスできなくなると、ネットワーキングとしてなんにもできなくなる。(参考記事(1)、(2)、(3)。〕
〔参考記事(4)…iwatani部分試訳〕
ネットワークが、政府が簡単に遮断などできない、堅牢で実効性の高いものであるためには、巨大サーバ型ではなく、極小多数のミニネットワークから、単一の(==最大の)インターネット本体に至るまでの、多重性複層性を持つ必要がある。比喩として言えば、市民が集まる広場が一つしかなければ、政府は弾圧しやすいが、不特定複数あって、ユーザも物理的肉体的には単一ユーザでありながら、それらの上の複数同時存在ユーザであるなら、効果的な弾圧は絶望的だ。
今回の国家権力によるインターネットバックボーンの遮断を、巨大サーバ依存型のネットワーキングはだめだ、という自覚につなげてほしい。真のコミュニケーションネットワークは、分散性×多重複層性を基本形とするものでなければならない。それには、末端最ローカルに至るまで、人びとが、自主的なコンピューティングリテラシーでないとね。だって、コミュニケーションに自主的であるって、当たり前のことでしょうが。
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