Windowsという、時代のメタファ
試しにWindowsを長期使ってみよう、が、今日で2週間とちょっとになる。
まあ、Linuxに比べて、良いと感じた部分はまったくない。
悪い部分を具体的に列挙する代わりに、ここでは重要なメタ考察を一つ述べておこう。
立ち上げ時にWindows 7は「ようこそ」とメッセージする。誰が、誰に、「ようこそ」と言っているのか?
そもそもパーソナルコンピュータは、各個人の、すなわち各「自己」の、脳や器官の延長(extension)だから、OSも、やはり自分の延長として、自分で選び、決めて、自分でインストールし、コンフィギュレーションし、自分で立ち上げ、自分で使用するものだ。どこかの馬の骨に「ようこそ」などと言われる筋合いのものではない。
というわけで、ここまでの時代は、ユーザの大半はおろか、業界の大きな部分もまた、パーソナルコンピュータ、パーソナルコンピューティングというものを、まったく正しく理解していないのだ。
どこかのビッグブラザー的主体が、ブラックボックスとしてのOSを"お客さん、消費者ユーザ"に提供する。お客様、ようこそ! その姿勢、その考え方が、Windowsの、あらゆる悪さ、アホらしさ、腹立たしさの根因である。
時代はいまだに、コンピュータに対する、根幹的な誤解に支配されている。今のインターネットが、古生代の巨大爬虫類のごとき巨大な商用サーバサイトがのさばる場と化しているのも、この「一般的な誤解」がそのベースにある。
「個」は、まだ、その主体性をフルに確立~拡張していない。パーソナルコンピュータとネットワークが、そのための道具になっていない。
さて、今週末ぐらいから、Linuxへの帰還の準備を始めようかな。
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コメント
以前、x86サーバーをベースにLinuxのプロモーションを鋭意行っていたが、実の真意は、サーバーでななく、PC UnixとしてLinuxが使われる様にと、ある種テクニカル・マーケティング的な布石を打つ為の作業であった。その頃、Linuxのディストリビューションは沢山あったが、次第に淘汰され、PC用としては残念ながら一般的にはならなかった。本件、自分の非力さを痛感しており、未だに深く反省・後悔している。
Linuxが一般的にならなかった主な原因として、Windows互換のアプリケーションが少なかったと言う事と、そのアプリケーション自体の互換性にも問題があったこと等が挙げられるが、GUIに慣れたユーザにとって、CLI(Command Line Interface)の煩わしさが、その最も大きな要因の一つであったと思われるが…。
しかしながら、Unix、延いてはLinuxに関して、GUIに出来ることがCLIに出来ないことは技術的にはあり得ない訳で、言い換えれば、現在不健康に罷り通っている(?)GUI以上のことが、CLIに出来得ることを一般ユーザの多くが知らない故に、LinuxのPCユースが遅滞し、健全に拡散〜流行しないのでは…?、と思われる。従って、CLIを使用したプログラミングの教育が、もっともっと巷で普通に自然に普及する必要があるであろう。
昨今のLinuxは現状として、組み込み向け、またサーバー・ユースがトレンドかつ主流になってしまった。私も残念ながら、PC用とは暫く疎遠になってしまっているが、この数年未だに人気が向上していると言う、『Ubuntu』の使い勝手は如何なものだろうか? 一部のエンジニアから聞く所に依ると、評判は頗る良い様だ。ズールー語の『Ubuntu』は、「他者への思いやり」等の意味を持っているそうだが、本Linuxディストリビーション、目下興味津々である。
投稿: Voyant | 2010年11月 1日 (月) 21時54分
そうです!
僕にとって、Javaを覚えることは、魔法を覚えるような感じです。
大げさかも!
でも、信じる者は救われるかも?
投稿: alax | 2010年11月 3日 (水) 21時45分
こんにちは、iwatani様
XP使ってますが、「ネットワーク接続」上に「インターネットゲートウェイ」表示がありました。全く気にしてなかったのですが、たまたま思いつきでこの件で検索したところ、、WinMessengerのUPnP対応モジュールで、送受信パケットに不整合な数字が出てくる(実際は知らないですが)、、
と、慌てて消しました。
一般ユーザの心臓にワルイです(ルータ対応も原因ですが)。
投稿: のろ | 2010年11月 9日 (火) 17時26分